高知県立牧野植物園(高知県)

建物名 高知県立牧野植物園 住所 高知県高知市五台山4200-6
設計者 内藤廣(内藤廣建築設計事務所) 施工者 -
建築年 1999年 訪問日 2024/9/6、2023/12/19、2020,2017、2005、2001

高知県に行くと何度も立ち寄る建築がある。
内藤廣さん設計の牧野植物園である。初めて訪れたのは2001年。外構と建築が一体となった施設に感動した。

木立の間に停める趣のある駐車場でワクワク感が止まらない。(現在は拡張されアスファルト舗装されてしまっている)

門扉も石積みに鉄扉で自然に馴染んでいる。

エントランスを抜けると貝のように覆いかぶさる円形の屋根に覆われたピロティ。

台風の多い高知のため、風洞試験で屋根は低く抑えられ風の力を受け流す有機的な形態となっている。

中庭には水盤やデッキ、散策路が整備され植物を見て回るだけでも楽しい。

竪樋の下には、雨受けの水盤があり、水の動きがきれいに見える。

広い縁側にはカフェの客席や休憩所が並ぶ。


内部は屋根の形状がそのまま活かされた不思議な空間が広がる。うねる棟は鉄骨で米松の集成梁で空間を構成している。
(当時は高知県産材の手配が厳しかったよう。高知駅舎の集成材は高知県産材)

展示も素晴らしく牧野富太郎のこだわりが随所にみられる。

幸運にも、2024年にこの施設でセミナー講師として、招かれセミナールームに入ることができた。

建物間は、長いコリドールが続く。

こちらも、絶妙なアールを描く屋根で優しく包まれながら周辺の植物観察が楽しめる。

無理に木造のみで建築するのではなく、S造を組み合わせながらデザインするのは内藤さんの持ち味。
軽快な空間が続く。

駐車場にあるトイレの外装のルーバー。途中に水切り瓦を模した張り出しがあり、劣化対策がなされていた。

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