現地で答え合わせ(心地よいエコハウスのつくり方8)

予習が終わったら、現地に行って答え合わせをします。 ネット上からは読み取れない雰囲気や景色の情報が手に入ります。 ここでも意識したいのが敷地の持ち味を活かせるポジティブ要素です。 特に日当たりや緑、視線の抜けは設計するうえでの大きなキー要素になります。 また周囲の街並みは外観デザインの手がかりになったり、敷地の高低差もうまく活用すれば、その立地ならではの設計につながります。 現地調査では、自ら体感 […]

周辺環境を読む(心地よいエコハウスのつくり方7)

気象データでマクロ視点の特徴が読めたら、次はミクロ視点で計画地のポテンシャルを読み解いていきます。 気象条件が同じ地域でも、斜面の向きや隣棟で日当たりが変わったり、周辺の人通りの様子で窓を大きく開けにくかったりと、敷地の特徴は大きく異なるからです。 私が分析に利用しているサイトをまとめました。 サイト名 特徴 URL 1 GoogleMap、GoogleEarth 手軽に航空写真で周辺を見渡せる。 […]

ぜんぶ絵でわかるエコハウス 出版

「ぜんぶ絵でわかる エコハウス」の見本本が届きました。 書店では2024年4月3日(水)発売です。 このシリーズでは最大の240ページとボリュームがあります。 これでも、厚くなりすぎないように少しマニアック気味の内容は省略しました。 しかも、温熱計算や結露計算ができるエクセルを付属しています。 中は暖かみのあるこだわりのオレンジ色。バウビオロギーでも前向きな色として使われています。 7つの章扉には […]

建築設計用気象データを活用(心地よいエコハウスのつくり方6)

気象データを、もう少し詳細に分析する場合は、「建築設計用気象データ」がおすすめです。 WEB上に住所を入力するだけでピンポイントの気象データ(気温、降水量、絶対湿度、全天日射量、大気放射量、風速、風向、太陽高度)が計算されます。1時間毎のデータをCSV形式で書き出し表計算ソフトで加工すると見やすくなります。 気象データで、読み取りたいのは主に4つです。 気温:冬期・夏期の平均、日最低・日最高気温 […]

気象データを読む(心地よいエコハウスのつくり方5)

まずはマクロな視点・気象特性で、地域の良さを見つけていきましょう。 基本となるのは気象状況を反映した省エネ基準の地域区分です。 気温は寒冷な1地域から温暖な6地域、蒸暑い8地域まで8つの地域区分で示されます。 日射量の多寡は3つの期間(年間、暖房期、冷房期)において5段階(5が多い、3が平均、1が少ない)で示されます。 気温からは温熱性能の目標を決めるヒント、年間日射量からは太陽光発電や太陽熱温水 […]

気象データ分析ツール(気象庁の統計情報分析)

気象庁の過去の気象データの分析シートです。 気象データ分析ツール21.xlsx 気象データ分析ツール.PDF マニュアル 最も簡易で、一般的に手に入る気象データとして、気象庁の気象統計情報がありますが、そのままでは数字が並ぶだけで、その数値がどのような状態を表しているかを判別するのは経験を要します。 そこで本ツールは、気象庁の気象統計情報の数値からグラフ等に視覚化し、さらに別の地域と比較することで […]

ポジティブ思考で考える(心地よいエコハウスのつくり方4)

パッシブデザインのキモはポジティブに考えることです。 例えば、寒い日は気分が沈みがちになりそうですが、たとえば断熱がしっかりしていて、日射があるとポカポカした暖かさが最高に気持ちいいと思いませんか。 体が暖まっていると、少し外に出るくらいも気になりません。 暖かい地域ではこの心地よさはなかなか得られないものです。 視点をポジティブに持って、地域の良さを見つけることから始めます。 ーーーーーーーーー […]

地域の良さを活かす(心地よいエコハウスのつくり方3)

ここで心地よいエコハウスを考えるヒントにパッシブデザインについて紹介します。 パッシブデザインとは、暮らし方と建築の工夫で自然エネルギー(太陽、風、雨など)や地域の特性を最大限に活用・コントロールし、心地よい室内環境を実現しながら、エネルギー消費を抑える設計の考え方と手法です。 自然エネルギー活用には機械設備では得られないメリットがたくさんあります。 省エネ効果に加え、空気や光の揺らぎ、スペクトル […]

少しの温度ムラとコントロールできる楽しさ(心地よいエコハウスのつくり方2)

まずは目指すべき心地よさについて考えてみます。 心地よい温熱環境とは、放熱と発熱のバランスがとれている状態と考えています。 暖かいや涼しいといった快感があると快適になります。ですが快適な環境は、ずっといると疲れてしまいます。 目指すは、温熱感を感じず、読書や家事、仕事に集中できる心地よい環境です。 人は常に体の中で熱を作っていて、活動によって異なります。 読書している時は100Wくらいの発熱ですが […]

心地よいエコハウスとは(心地よいエコハウスのつくり方1)

「ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス」のエッセンスを抜き出して心地よいエコハウスのつくり方として紹介していきます。 さて、みなさんは「心地よいエコハウス」と聞くとどんな家を想像しますか。 私が考える心地よいエコハウスは、エネルギーをほとんど使わず、初夏には気持ちの良い風が流れ、冬はポカポカした陽気が感じられる住まいです。 つまり、高断熱・高気密で室内環境がコントロールされた閉鎖的な省エネ住宅ではなく、 […]

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