【章トビラ 課題5-4】建物の外皮平均熱貫流率UA値を計算してみましょう
「ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス(エクスナレッジ)」の各章扉に出した課題の考え方や答えを綴るブログです。
本を手元に置いて、自分でも課題を考えてみてください。
ーーーーーーーーーーーーーー
建物全体の外皮平均熱貫流率UA値を求めてみましょう。
「環境デザインサポートツール」を用いれば、比較的簡単に求めることができます。
各部位の熱貫流率U値はこれまでの【章トビラ 課題5-2】見てきました。
外壁 U値 0.22W/㎡K
屋根 U値 0.15W/㎡K
床 U値 0.27W/㎡K
基礎 ψ値 0.19W/mK
開口部U値 1.19W/㎡K
あとは面積を入力していけば自動的に求まります。
今回は、111ページのプランで、屋根断熱(勾配面積)を想定して計算してみます。
これまで見てきた仕様でUA値はどのくらいになると思いますか?予想しながら計算していくと、勘所が身に付きます。
まずは開口部を一つずつ拾っていきます。
次に、床、基礎、外壁、屋根の面積を拾って入力していきます。
今回は屋根断熱(5寸勾配)を想定しているので、小屋部分の妻壁と屋根面積が大きくなる分の面積を足す必要があります。
この入力で自動的に⑨熱損失結果シートにUA値は示されます。
今回の仕様とプランで計算した結果、
外皮平均熱貫流率UA値は、0.31W/㎡K、断熱等級6となりました。
外皮面積と熱損失のバランスも見ておきましょう。
開口部の外皮面積は10%程度ですが、トリプルガラスのサッシを使っているとはいえ、外壁や屋根に比べて断熱性能が劣りますので、開口部から40%近い熱が逃げています。
次いで、外皮面積が大きな外壁の熱損失が目立ちます。
断熱等級7を目指すには、熱損失の割合の大きな部位を重点的に向上させることが効率的な性能向上につながります。
ーーーーーーーーーーーーーー
「ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス(エクスナレッジ)」の各章扉に出した課題の考え方や答えを綴るブログです。
この連載のアーカイブはこちらから
-
前の記事
【章トビラ 課題5-3】1月下旬の最低外気温 、室温20℃の時の外壁、開口部の室内表面温度を計算してみましょう 2024.08.14
-
次の記事
【章トビラ 課題5-5】換気熱損失を加えて、熱損失係数Q値を求めましょう 2024.08.21