【章トビラ 課題6-3】用途分解プログラムを用いて光熱使用量から用途分解をしてみましょう

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本を手元に置いて、自分でも課題を考えてみてください。
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課題6-2で環境家計簿を用いて、実測、分析を行いましたが、もう少し具体的に用途分解してみましょう。

用途分解とは、「電気、ガス、灯油」という燃料ごとのエネルギー消費量を、「暖房、冷房、換気、給湯、照明、家電、調理」という用途ごとのエネルギーに分解することです。

これができると、住まい手の暮らしをより具体的に見ることができます。

例えば、暖房を多く使用している住まい手には、断熱、日射熱取得、暖房設備の提案が有効ですし、照明が多ければ、昼光利用、照明設備の提案が有効です。用途ごとに効果的な省エネ手法178ページにまとめてあります。

さて、我が家の最近(2023-2024年)の電気、ガス、灯油の使用量をまとめてみました。(2人家族)

環境家計簿の標準値(175ページ)と比較してみると、かなり少ないことが分かります。
それでも電気の推移をみると、冬と夏に少し増えていることが分かります。

用途分解するとどのような感じになるのでしょうか。

住宅消費エネルギー用途分解プログラム」にアクセスします。

最初に、世帯人数、床面積(詳細にわからければ大体で大丈夫)を入力します。

次に使用しているエネルギー源をチェックして、使用量を入力します。暖房や冷房を使用している月をチェックします。

これで、解析開始ボタンを押すと、月別変動から用途分解が始まります。

上から順番に、電気、ガス、灯油、合計のグラフが表示されますが、このままだとまだ中途半端な状態です。

下図の電気を見ると、電気で給湯や調理も賄った場合(オール電化の状態)で表示されています。

チェックを外したり暮らし方の補正を行ったりしていきます。

調整したものが下図です。

給湯と調理はガスなのでチェックを外しました。
また、テレビや暖房便座を使用していないので、家電の補正を0.5(一般家庭の半分)に補正しました。

これで、合計を見ると、電気とガスが集計されて表示されています。

1年間で、11,059MJ(11GJ)のエネルギー使用量です。一般的には65GJ程度なので、かなり少ないことが分かります。(一般的な値は175ページの燃料に原単位(181ページ)を乗じると求まります)

合計を見ると、暖房、照明、家電が同程度で多く、全体の75%程度を占めています。
一方、冷房、換気、給湯、調理は少なくなっています。給湯の少なさは太陽熱温水器が効いていますので、一般家庭とは異なります。

更なる省エネを考えるのであれば、多く使用している用途に省エネ技術を導入していくのがよさそうです。加えて、太陽光発電の設置も検討する感じでしょうか。

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