【章トビラ 課題6-7】理想的な暖房設備は何でしょうか
「ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス(エクスナレッジ)」の各章扉に出した課題の考え方や答えを綴るブログです。
本を手元に置いて、自分でも課題を考えてみてください。
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理想的な暖房設備はどのようなものでしょうか。
設計者や住まい手が、それぞれ何に重きを置いているかで異なります。
ある人はコストパフォーマンスであったり、心地よい暖かさ・涼しさだったり、ムラのない空調だったり様々でしょう。皆さんはどこに重きを置くでしょうか。
183ページのグラフから、コスパ重視の暖房であればエアコンですし、心地よさなら放射暖房(床暖や蓄熱暖房)と設備による個性があります。
また、短所を補うためにエアコンを床下や小屋裏に入れる工夫(188ページ)をすることもあるでしょう。
まずは、どのような暖房が良いのか、バウビオロギー(23ページ)の総合的な視点で考えてみます。
目標は太陽の心地よさです。これをイメージしつつこんな暖房があればという要素を書き出すと、
・放射による熱放出であること(気流感が少ないこと)
・少し上方からの熱放射であること
・暖房体の表面温度が高くなりすぎないこと
・温度調整が素早くできること
・環境(室内環境や製造廃棄時)に負荷をかけないこと
・光熱費がかからないこと
・手入れが簡単なこと、メンテナンス費が安いこと
・設置コストが安いこと
・振動や騒音が少ないこと
・静電気が帯電しないこと
・電磁波を発生させないこと
・不快な匂いがしないこと
でしょうか。
全てを満たす暖房設備は思い浮かびませんが、優先順位を決めて現時点での理想的な暖房設備を考えてみます。
壁掛けエアコン、床下エアコン、床暖房(HP)、壁面暖房(HP)、薪ストーブを考えてみます。
上記の各項目を縦軸に、私が現時点で考えるそれぞれの重みを満点にとって、5つの暖房設備を私の主観で評価してみました。
結果は、壁面暖房(ヒートポンプ熱源)です。
まだ私自身、実践したことはありませんが、ドイツで訪問したローゼンハイムのバウビオロギー研究所では採用されていました。
下記のような温水管を壁の中に埋め込み、左官で仕上げています。
2階のオフィスは壁面暖房がされてました。
次のプロジェクトでは、採用してみたいところです。
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