断熱等性能 等級の指標値

ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス」第5章の章トビラ97頁に断熱等性能等級の目安の表が掲載されています。
省エネ基準では、断熱と日射遮蔽の基準のみで日射取得はどのくらいを目指すのかがよくわかりません。そこで、97頁の表に目安となる日射熱取得の値を掲載していました。

今回、根拠を整理し、共同住宅の指標値も掲載します。

新たに夏期の日射熱取得ηAC値の目安値も表記しました。
また、冬期の日射熱取得ηAH値の目安値が少し変更になっています。
近年ほぼUA値指標に移行したことを受けて、熱損失係数のQ値の目安値は掲載していません。

戸建て住宅の指標値

共同住宅 及び 複合建築物の住宅部分の指標値

PDFもアップしますので、本の間に挟んだりノリで張り付けていただければと便利に使えます。
(A4サイズで作成していますので70%縮小で本に貼り付けられます。)

断熱等指標値.PDF

 

それぞれの値の根拠

・戸建て住宅の断熱等級2~7の基準値(太字)は、住宅性能表示の等級の基準値から掲載しています。
(等級7の8地域にはηAC値の基準はありません。)

・等級4,5(戸建て住宅、共同住宅)のηAC値、ηAH値の目安値(標準値)は省エネ基準の技術情報(建築研究所)第三章 第二節「外皮性能」の表3より数値を掲載しています。仕様基準を等級4、誘導仕様基準を等級5と設定。

・等級6,7の(戸建て住宅)のηAC値、ηAH値の目安値(標準値)は、等級4,5の標準値のUA値に対する近似式より算出しています。
等級ごとに算定することも検討しましたが、複数の計算式になると煩雑になることと、目安としての表記なので多少数値は前後しますが全体の近似式で表現しています。

・HEAT20のG1~G3は、代表都市の目安を示しています。
各都市の値は、日射量や暖房度日によって異なりますので、HEAT20のホームページから「外皮性能水準地域補正ツール」を用いて算出してください。

・ZEH基準は、経産省のZEH基準を参照しています。詳しくはこちらの記事も確認ください。

・共同住宅のHEAT20のC2、C3は、「HEAT20設計ガイドブック2021(建築技術)」より参照しています。

 

数値と出典をまとめると下記のとおりです。

 

参考:書籍の暖房機日射熱取得率ηAHの目安

「自立循環型住宅への設計ガイドライン温暖地版」の日射熱取得の要素技術に表記のある基準μH(床面積あたりの日射熱取得)から逆算して、ηAHを算出。5、6地域の値から直線補完して、ηAHを算出しその近似式で表記しています。

μH(平均) = 0.0149x + 0.0135 として計算。

ここで使用されていたモデルプランの概要は、床面積120.08㎡、外皮面積307.51㎡のため、

日射熱取得率ηH=μH×床面積120.08㎡÷外皮面積307.51㎡*100

として算出

 

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