温熱性能は心地よさと省エネの実現(心地よいエコハウスのつくり方17)

温熱性能のねらいは2つです。

家の中から寒さをなくし、健康性や心地よさを向上させることと、暖冷房エネルギーを減らし、同時にCO2排出量や光熱費の削減をすることです。
温熱レベルは断熱等性能等級で判断でき、下図にそれぞれの室温、エネルギーの目安(省エネ基準モデル建物の場合で日当たりが良かった場合)を示します。

温熱性能の向上には性能的なデメリットはなく、高性能なほど良いですが、当然建設費もかかります。

では、無理のない範囲で、どのくらいの温熱性能を目指すべきか考えてみます。
PMV指標から一般的な心地よい温湿度域を想定すると下記の通りです。

この温湿度域を実現するために暖冷房設備も合わせて考えてみましょう。

縦軸に運転時間、横軸に空間の広さをとるとそれぞれに長短があります。

それぞれのパターンから断熱等級6以上で、ライフステージに合わせて暮らし方が変化しても無理のない範囲で心地よくエコな暮らしが実現できそうです。
現在の住まい手にあった性能も大切ですが、住宅は数十年、数百年を持たせたいものです。
そうなると別の世帯が住む可能性も高くなります。いろいろな人が住んでも無理のない暮らしができる基本性能を確保しておきましょう。

断熱は丁寧につくれば一生持たせられる性能です。

ーーーーーーーーーーーーーーこの連載は全30回の予定で、月、水、金の20時の更新を予定
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