ぜんぶ絵でわかる エコハウス 読み方・使い方

ぜんぶ絵でわかる エコハウス
240ページの大ボリュームで各ページの内容も盛りだくさんです。
一度見ただけで面倒そうと投げ出さずに、じっくりと付き合っていただければ幸いです。

この本の読み方と使い方を8つのステップでご紹介します。

ステップ1.3つのタブを使いこなす

ページのタイトルに3種類のタブがついています。(ぜんぶ絵でわかるシリーズでも本書だけ)

基本レベル タブ

基本レベル タブは、エコハウスを考える上で知っておきたい基本的な事項です。
省エネ基準に対応するための最低限の知識が得られますので、まずは基本レベル タブだけ追いかけてみましょう。

基本レベル タブは全部で42個あります。

推奨レベル タブ

推奨レベル タブは、エコハウスを標準化するために必要な知識やスキルです。
基本レベル タブが読めたら次は推奨レベル タブを見ていきましょう。
少し高度な計算や内容も入ってますが、基本は1ページで完結していますので、難しかった飛ばしても大丈夫です。

推奨レベル タブは全部で110個あります。

主に推奨レベルの第4章、第5章の温熱計算に計算例を示しています。
一度、計算の数値を追いかけてみると理解が進みます。

応用レベル タブ

応用レベル タブは、少しマニアックな知識やスキルです。
理解が進んでくるとニヤリとしそうな内容を集めています。

応用レベル タブは全部で26個あります。

ステップ2.章扉の課題にチャレンジする

7つの章扉には、それぞれ課題を載せています。
章の中身を読み込むと解けるようになっていますので、実践形式で計画中の物件を使ってトライしてみてください。
参照するページも記載していますので参考にしてください。
答えは掲載していません(そもそも物件によって異なります)が、理解が進んでいれば自分自身で手ごたえを感じるはずです。

課題は全部で81個あります。

ステップ3.章扉のツールや参考情報にアクセスする

章扉の課題を進めていると、もっといろいろ知りたくなることもあるでしょう。
そんな時は私が普段使ってるツールや参考情報を章扉に載せていますので活用してください。
URLから一度アクセスしてどんなものか試してみると、皆さんの実務で活用できるツールになるかもしれませんよ。

ステップ4.章扉の到達点を達成・実践する

7つある各章は設計の流れで構成しており、それぞれ目標設定があります。

章扉にその章で目標とする到達点が書かれています。
本文を読み込み、課題をこなし、この到達点が達成・実践できているか確認してみましょう。

第一章 目指すべきは心地よいエコハウス
到達点:暮らしや好みを把握し、家づくりの目標像を持つ
第二章 ポジティブ思考で周辺環境をとらえる
到達点:気象や周辺環境分析を行い、計画地の特徴を説明できる
第三章 パッシブ手法からのプランニング
到達点:敷地と住まい手の持ち味を生かしたプランニングができる
第四章 窓性能は熱収支で考える
到達点:熱の損得計算から窓の性能を決めることができる
第五章 温熱性能が心地よさを決める
到達点:温熱環境をイメージして外皮設計ができる
第六章 省エネ+創エネでゼロエネ住宅
到達点:エネルギーや光熱費をイメージして設備が提案できる
第七章 ねらいを絞って健康・省エネ改修
到達点:適切な改修提案ができる、暮らしのメンテナンスができる

ステップ5.欄外の注釈を確認する

各ページの欄外に、根拠となる考え方や計算が載っています。
誌面が厳しい中、これだけは載せておかないとと厳選した内容ばかりです。
小さい文字ですが、大切なことを記載していますので、余力があれば確認しておきましょう。

ステップ6.コラムを確認する

エコハウスと関連性が高く、知っておくと視点が広がる内容をコラムとして掲載しています。
たとえば非住宅建築のエコ建築や温熱環境の基礎知識など、理解が進んでくると面白くなってくる話題ばかりだと思います。

コラムは全部で23個あります。

ステップ7.自分仕様をつくる

”おわりに”に最後の宿題を載せています。

この本で見てきたエコハウスに加え、材料の選定やコスト等ホリスティックな視点で自分の考える理想的な仕様を考えてみましょう。
事例は外壁だけですが、屋根や開口部、建物全体で考えるとどうでしょう。
こんなことまで考えたことが無いといった新しい視点が広がるかもしれません。

ステップ8.環境デザインサポートツールを使って実践

付録の「環境デザインサポートツール」を使って、実際の物件でここまでの7つのステップを実践してみましょう。

エクスナレッジの「ぜんぶ絵でわかる7エコハウス」の「サポート&ダウンロード」からツールを入手できます。

エクセルツール161ページのマニュアルが手に入ります。

使い方を解説する動画等も作っていますので、入力の参考にしてください。

 

ここまで来たら、あとは実践あるのみです。

それぞれ自分の考えるエコハウスを目指して試行錯誤してください。

常に学び続けることで、時代の変化にも対応できるはずです。

 

さらなるステップ.参考文献を読む

この本をじっくり読んだ後はどうするか。
最後のページに、この本の執筆にあたって参考にした文献リストを掲載しています。
本当はもっといろいろありますが、特に大きく影響を受けたもの39冊を厳選しました。
エコハウスに向かっていく際にはぜひ手元に置いておくべき書籍ばかりです。
すでに持っている書籍もあると思いますが、まだ見たことがないものがあれば、購入するか図書館などで探してみましょう。
さらなる知見が手に入ります。

みんなが幸せになれる心地よいエコハウスが広まることを期待しています。