環境家計簿で暮らしを読む

ぜんぶ絵でわかる7 エコハウス」175頁の最新情報の補遺「標準値2016-2020年版」です。

書籍では2005-2010年の標準値を掲載していましたが、2016-2020年の標準値を新たに作成しました。大きくは異なりませんが、数%程度少なくなっています。書籍の標準値2006-2010と比較すると、10年間でどの程度エネルギー使用量が変化したかわかります。

下記のPDFをA4等倍印刷していただくと、書籍に差し込めるサイズで印刷できます。
PDFデータ:標準値2016-2020(6地域)

環境家計簿で暮らしの分析をしてみませんか。

暮らしの分析と聞くと難しそうですが、やってみると意外と簡単です。

みなさんの自宅にやってくる光熱費の明細から各月の使用量を分析するだけです。

たとえば、東京(6地域)にお住いのAさん家族(3人家族)で下記のような状況だったとしましょう。

これだけ見てどのような暮らしか想像できるでしょうか。

ガスをそれなりに使用しているので、給湯はガス給湯器利用と想像できます。
そのため、電気はそれ以外の暖房、冷房、換気、照明、家電です。(調理は電気かガスかは聞いてみましょう。)

電気使用量を見てみると、たとえば5月や8月と比べて1月の電気使用量が倍以上あるので、冬に増える暖房を多く使ってそうと感じると思います。
それ以外はいかがでしょう?なかなか難しいです。

そんな時、一般的なエネルギー使用量の目安があると、より分析が進みます。

そこで、総務省の家計調査(全国約9千世帯の調査)の値から標準データ(2016~2020年の5年間の平均)を作成しました。
作成方法はこちらのブログをご覧ください。

6地域の単身世帯~4人家族の標準値を見てみましょう。

この中から3人家族の電気と比較してみます。

1月の標準的な使用量は546kWhです。Aさんの600kWhは1割ほど多いです。これで暖房が多いと決めつけるのは早計です。
もしかしたら大画面テレビなどの家電が悪さしているかもしれません。
そこで、暖房や冷房を使用しない5月に着目します。5月の標準的な使用量は333kWhで、Aさんは250kWhと25%ほど少な目。8月はさらに45%も少なくなっています。

つまり、予想通り1月の電気の多さは暖房であろうと想像できます。しかも、標準値の210kWhに対して、Aさんの1月と5月の差分は350kWhと65%増しです。

Aさん家族の計画はいかに暖房を減らすかがカギとなりそうです。

この暖房の多さは、効率の悪い暖房機器(電気ストーブや蓄熱暖房機、古いエアコン、電気床暖房など)を使用しているためか、暖房時間の長さや空間の広さなどが原因かなどを考えていきます。

インタビューや現地調査でより分析を深め、設計方針や対策を練っていくことになります。

5月の電気使用量が少ないということは、家電や照明が少ないと想像できます。

さらに、8月の少なさは冷房をあまり使用せず扇風機程度と想定できます。
ただ、満足して冷房を使用していないのと、冷房が苦手で暑いのを我慢して暮らしているかはしっかり確認しましょう。

都市ガスの使用量は、標準値とそれほど大きく変わりません。給湯は標準的かなと想像できます。
と言っても、一般的な給湯エネルギーは家全体の1/3を占めますので最重要で削減を考えないといけません。

このように、標準データがあれば、毎月の光熱明細からいろいろなことが分析できます。

ぜひ活用してください。

その他の地域や家族5人家族以上のデータは、「ツールダウンロード」からPDFデータがダウンロードできます。

また、使い方の動画解説も「動画」にアップしていますので参考にしてください。