小浜ヴィレッジ(鹿児島県)

| 建物名 | 小浜ヴィレッジ | 住所 | 鹿児島県霧島市隼人町小浜28 |
| 設計者 | フジワラテッペイアーキテクツラボ 藤原徹平 | 施工者 | おばま工務店 |
| 建築年 | 2024年 | 訪問日 | 2025/9/21 |
桜島を望む錦江湾のほとり、鹿児島県霧島市小浜。
人口わずか650人のこの集落に、未来の暮らしを模索する「村」が誕生した。小浜ヴィレッジは、地元工務店「おばま工務店」と建築設計事務所「フジワラテッペイアーキテクツラボ」が手を組み、地域の自然・文化・人々の営みを丁寧に編み直した空間群である。
ちょうど伺ったときに、タイミングよく村長の有村さんがおられ、案内していただいた。
ヴィレッジの建築群は、霧島の森から伐り出された木材を用いた木造建築が中心。
焼杉の外壁は、厚めの板を三角焼きでスタッフで丁寧に焼き上げていた。
耐久性と防火性を兼ね備えながら、風景に溶け込む落ち着いた表情を見せる。


伝統的な木組構法を活かしつつ、現代的な断熱・耐震性能を備えた構法は、住宅にも応用可能な技術のショーケースとなっている。
約7,000㎡の敷地には、オフィス棟・店舗棟・コワーキングスペース・ギャラリーなどが丘のように連なり、まるで里山の集落を歩くような体験ができる。パン屋、洋菓子店、ナチュラルワインのカフェなどが並ぶ「イチバ棟」は、地域住民と来訪者の交流の場として機能し、建築がコミュニティの媒介となっている。

特筆すべきは、バイオジオフィルターと呼ばれる排水浄化装置の導入。錦江湾にそそぐ水質の富栄養化を防ぐ役割を担っている。
微生物や植物の力を借りて排水を浄化し、生物多様性を高める仕組みは、建築が環境再生に寄与する可能性を示している。この装置は、パーマカルチャーの考えを活かし地域住民とともに自力建設された点も象徴的だ。

建物の構造材や内装には、地元の大径材の杉がふんだんに使われている。

スタッキングできる椅子と机も基本は杉でできていて軽くて扱いやすい。




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