陸前高田市立博物館(岩手県)

| 建物名 | 陸前高田市立博物館 | 住所 | 岩手県陸前高田市高田町字並杉300番地1 |
| 設計者 | 内藤廣(内藤廣建築設計事務所) | 施工者 | 株式会社佐武建設 |
| 建築年 | 2021年 | 訪問日 | 2025/7/27 |
いわてTSUNAMIメモリアルのほど近いところに、同じく内藤さんの陸前高田市立博物館があります。
こちらも陸前高田の豊かな自然・歴史・文化、震災の記憶とともに残しながら未来へ向かっていく施設です。

屋上広場がある切妻に近い外観です。
いたるところに内藤さんのディテールが目に入ります。

スチールの細い柱と垂木で深い軒先を出し、上部はトラスを構成しながら軽快な屋根になっています。
外壁は小幅板をパネル化したものを吊りつけてあり、目地がきれいに通っています。
本実板で一体化しないあたりが内藤さんらしい。外壁の交換などのメンテを想定しているのかな。

軒の上部は内部に折り返されていて、牧野植物園をほうふつとさせる弟子テールもあります。

室内は木質化されて居心地がいいです。
こちらも壁はパネル化されており、目地から展示用のワイヤーを垂らしています。
これは、学芸員さんが考えたアイデアっぽい。

屋上に上がるにはエレベーターと会談があります。
階段の手すりはスチールの下部に木でアクセントを入れてあり、こちらも定番のディテール。

屋上は広いデッキが拡がり、陸前高田の風景が一望できます。
震災の傷跡は緑で覆い隠されてしまっていますが、まだまだ復興途中。

避難階段が伸びています。
奥に見える切妻は隈研吾さんの「まちの縁側」です。

避難階段をしたからみると、この板柱の高さが高く目を引きます。
グラントワのホワイエに合った柱の様です。

隣接する「東日本大震災犠牲者刻銘碑」も内藤さんの設計。
静謐な佇まいです。木で組まれた重い屋根をスチールの軽快な柱で持ち上げています。

下部をスチールにしているのは、劣化対策も兼ねているのでしょう。
無理に木を使いすぎず、適材適所に使うところは共感できます。




